大地震に備え、今、何をなすべきか(対地震。主として3.11の教訓)
(2012年9月9日(日)に実施された防災講習会の内容から作成)
◆地震の際:
・動くな。地震直後の帰宅、避難は混乱のもと。幹線道路に帰宅者があふれ、救急等の障害になった。地域の避難場所(小学校等)は、地域住民対象。駅、デパート等は3.11の教訓から法令化し準備が始まった。3.11でデパート等が帰宅難民等のため動き出したのは、都の要請(夕5時過ぎ)が出てから。会社等が安全なら交通機関が動き出すまで留まる。
・生きること。まず自分の防護、3分後周囲の安全・安否確認。
・「地震だ」と声を出して周囲に知らせる。揺れが落ち着いてから火を消す。
・ブレーカを落とす。阪神淡路の際は、電気系統から出火が多かった。震災後、避難等で家を離れる際はブレーカを落とすこと。ガソリンスタンドは対策がなされているので以外と安全。怪我はあわてて飛び出した人が割れたガラスなどで受ける場合が多い。ガラスが割れた場合、家のなかではスリッパを利用。足の怪我は痛い!
・避難口を開ける。特に、マンションは、出入り口が玄関のみだから。
◆地震対策:
・地震対策で災害は減少する。
・安心して寝られる場所を確保。タンス、照明などの物が落ちてこない。
◆安否確認:
・携帯以外の手段で準備。災害時の行動を家族で確認しておく。
◆生活:
・飲み水:風呂、トイレのタンクも活用。水は流れているところのは飲める。水の復旧は遅い。道路からの引き込みの復旧は個人の負担と責任。
・トイレ:トイレでする。新聞にくるみビニール袋で、燃えるゴミとして出す。ただし、ゴミ収集再開には3週間程度かかる可能性あり(ゴミは家庭で備蓄)。排泄物も含め、庭があれば掘って埋める。トイレットペーパーは、常に12ロールぐらいの備蓄を。
・サランラップは意外と用途がある。傷口に巻いて保護・保温に利用。2個程度の備蓄が望ましい。
・米の備蓄は必要ない。3日後にはなんとかなる。
・避難所には行くな。行く場合は、住めない場合・・・。避難所の環境は家庭とは違う。老人等の弱者への場所等の配慮。健康な者は避難所ではトイレ掃除等働くこと。市の職員は他の対応ですぐには避難所に行けない。住民みずから備品倉庫を開けて環境を作る、運営をする。その際、市をうまく使う。役所は地域が協力して活動するところには対応しやすい。平時から市には要望を出す。災害時の当初3日程度は自ら活動する。
◆情報:
・情報はラジオから。行政の発表は確認してからとなるので遅れる。
①まずは、安心して寝られるように(家具の転倒防止と火災報知器の設置等)
②次に、家族の安否確認(日頃からの話し合い)
③「地震だ、火を消せ」(余震に留意、火元には絶対ならない)
④玄関を開ける(避難口の確保)
⑤常に、風呂に水を張っている(雑流水の確保)
⑥トイレの水は絶対に流さない(万一の飲料水)
⑦古新聞と買い物袋を常備(トイレ対策。新聞にくるみ、ビニール袋に入れ、燃えるゴミで出す)
⑧プラス1の備蓄(トイレットペーパー、サランラップ等の生活必需品は、常にもう一つを購入しておく)
■市民一人ひとりの「減災対策」
○防災対策から「減災対策」へ ⇒ 事前準備がすべて
○日頃から「顔」が見える関係づくり ⇒ 「助け上手」と「助けられ上手」
○事業者は、自らの事業を継続することが、最大の社会貢献。時系列に優先順位を考えた対策を
◆「減災対策」の3・3・3
震災前の3・3・3
時間 | 内容 | チェックポイント |
3時間前 | 備品等のチェック | 家庭内の備蓄品の状況を確認する。 また、外出する場合、必要な防災グッズを持参する。 |
3分前 | 現在地でのイメージトレーニング | 現在地で地震があった場合を想定し、安全な避難方法をイメージトレーニングする。 |
3秒前 | 緊急地震速報を聞いたら | 大きな声で「地震だ」と叫び、できるだけ安全な場所で、自らの安全を図る。 |
震災後の3・3・3
時間 | 内容 | チェックポイント |
3秒後 | 自らの安全確認 | 大きな声で「地震だ」と叫び、できるだけ安全な場所で、自らの安全を図る |
3分後 | 周辺の安全確認 | 自らの安全と余震が収まるのを確認後、周囲の人が安全かどうか声かけし、負傷者の救護・救出を行う。 |
3時間後 | 近所の安全確認 | 近所で火災が発生していないかどうか確認し、負傷者の救護・救出を行う。 |