≪ 相原遺産 ≫
相原は北に丘陵、南に境川があり坂の多い街です。坂が多い割には 、坂に名前がついていません。
唯一名前がついてるのが 「恋路の坂」 です。 「恋路の坂」は 、町田街道の大戸から高尾方面に上がる坂です。その昔、江戸時代末期、八王子千人頭であった原半左衛門( 1745 -1827 )に娘がいました。その娘が 、下男である男と不義の恋に落ちました。当時は身分が違うということで、結婚は許されなかったのです。娘と男は 、駆け落ちを試みましたが、高尾から大戸に差し掛る峠で、追 手につかまってしまいます。親は無常にも二人の首をはねてしまったのです。その刀は、近くの蔵王社に納められていましたが、いつしか無くなってしまいました。人々はこの二人をあわれに思い、この坂を「恋路の坂」とか「越路の坂」と呼ぶようになったのです。
(あいとぴあ43号)
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