善寧児先生碑

jyenna-_hijpg 1980 年天然痘の根絶が宣言されましたが19 世紀半ばまで、中世のヨーロッパでは最も恐ろしい伝染病でした。イギリスのエドワード・ジェンナーは1796 年5 月14 日に牛痘(ぎゅうとう)による天然痘予防法を成功させました。日本ではジェンナーの種痘から約50 年後の江戸時代末期に大阪で緒方洪庵が、江戸では伊藤玄朴が種痘の実験に成功しました。相原村の豪農 青木得庵は伊藤玄朴から痘苗(とうびょう)を入手し、末子桃吉を実験台に接種を試み成功させました。この頃、種痘は疱瘡(ほうそう)の膿(うみ)を植えるのだから牛になるなどの流言が飛び交った時代でしたが、粘り強く説いて回り普及につとめました。得庵の妻喜代が、晩年種痘の普及を記念してこの「善寧児(ジェンナー)先生碑」を建立しました。石碑の裏面には 明治25年4月建之と記されています。

   (清水寺境内)

 

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